盛夏の着物生地といえば、絽(ろ)や、紗(しゃ)が最も代表的な品といわれているもので、生地の通気性をよくするためにすき間を開けて作られた着物の素材であったり、帯の織り方を指すものです。
それを絽の附下とか紗織の袋帯などと表現していますが、帯地のもう一つ羅織(らおり)といいまして、糸をよじって荒くすき間を開けて織られた帯があります。
今日はその羅織に帯を紹介してみましょう。
それがここのアップさせていただいた、正絹の羅織八寸名古屋帯というものです。
先の説明の通り、ザックりした織り方とすき間が広いのが特徴で、帯芯を入れずにそのまま「かがって」お締めできる帯です。
夏帯で夏物小紋や夏紬に合わせていただけると相性がいいのではないかと思っておりますが、夏物の色無地にも違和感なく合わせていただけることでしょう。
見てくださいこの織り方を・・・
どうしてこのような織り方ができるのかと考えてしまいますが、涼しげでなかなかおしゃれでしょ・・・
糸質や織り方で、締めると跳ねるバネのような羅帯もありますが、こちは柔らかくて、お太鼓も作りやすくて器量の良さを感じていただける帯です。
特に帯回りは汗をかきやすいので、軽さと涼しさを体感していただけることでしょう。
一方、こちらも羅織の帯で、糸の素材が麻で織られたものです。
生成りの自然布の味を感じていただけるかと思いますが、小千谷ちぢみとか夏紬、身近なものでは高級感のある浴衣地にも合わせていただけるのではないでしょうか?
こちらは平織になった個所と画像の下の部分の羅織が一体となって織られたもので、こちらも柔らかくて締めやすい帯だと考えております。
お値段は絹織物の画像の市松取りのものは10万円を超えるものですが、この麻素材のものは10万円の中に入るもので、割とリーズナブル感のあるものです。
とになく夏は暑いので、少しでも涼しさを感じれるものでお出かけができれたらいいですね。
参考にされてみて下さい。
さて、現在暇を見つけては店の情報紙作り励んでいるところですが、ネタ探しに苦労していましてね~
窓際にある本棚に立って、まさぐるように本を開いて情報を探していると、「恩送り」(おんおくり)という文章に目が留まりました。
心に響くものがあったもので、それを紹介してみたいと思います。
「ありがとうの連鎖」
「恩送り」と同じような言葉に「恩返し」があります。こちらの方が馴染みがあるかと思いますが、どちらかというと、恩を受けた相手に直接、恩を返すことです。
「恩送り」は、受けた相手とは限りません。いただいた恩を、別の誰かに送る。
その誰かが、また別の誰かに送る・・・。
そうやって、みんながつながっていくのです。
私たちは、気づかないうちに、さまざまな恩を受けて生きています。不幸に見舞われたときは、なおさらです。
どうしても、「なぜ、自分がこんな目にあわなければならないの」と思ってしまいますが、運命を恨み始めると、周りの人やものが、次々と恨めしくなっていきます。
あなたの心の中を、恨みの連鎖でいっぱいにしてしまわないために・・・。
恩を数えてみませんか。それを、誰かに送ってみませんか。
仕事ばかりに捉われていると、「恩送り」のことなど考えてみることがありません。
これができていたのが亡き妻だったかもしれません。
そのこともあり、「ドキッ」とさせられました。
この文面を読んでいて、考えさせられるものがありました。
身勝手な自分に「喝」を入れないといけませんね。
それではこれにて・・・
お休みなさい。