爽やかな風が吹き込みます。
ここ数日、肌寒い日が続いていたものでとても気持ちがいいです。
ところが週末の土曜ということもあるのか、午後から暇で拍子抜けしていますが今日の投稿を始めます。
この店の5月の売り場は2009年の新作浴衣がほとんど入荷し、新しい季節のスタートラインに立ちました。
その商品構成は8割がオーダーメイド仕立ての反物で、お客様の体系に合った寸法でこの夏を楽しんでいただこうと考えて、昨年にも増して品揃えを増やしてみました。
こちらは竺仙さんの新作の綿紅梅浴衣、「千鳥に波」の模様です。
名古屋帯を合わせると夏着物になりますが、今日は博多織紗献上の半幅帯を合わせて浴衣としても提案をしてみました。
この浴衣も紗献上の帯を合わせた三勝染のというメーカーの「萩にトンボ」柄の綿麻の着物です。
いずれも上品で大人の着物という感じがするでしょ・・・・・
毎年5月から6月の中旬にかけて、このような夏着物にもなり浴衣としても着れる、こだわりの着物が良く動くのですが、今年はどういう年になるでしょう・・・・・
スタートラインに立ったばかりなのに、早くも心配をしている私です。
写真の取り方が良くありませんが、これは黒留袖のカビです。
お客様が着物のお手入れを頼みたいとお持ちになられたものですが、店で着物を広げてみてビックリ。
カビの広がりが表だけでなく、比翼や裏地にまで出始めています。
そして、よく見てみると着物の模様にもカビが・・・・・
その状態をアップしてみました。
上段は正常な状態で、下段の牡丹の白い花びらに茶褐色の斑点が出ているのがお判りになりますか・・・・・
この斑点がカビです。
10年近く前に着たままにして、タンスにしまいこんでいたとのことでした。
皆さんも経験があると思いますが湿気がカビを呼び込みます。
最初は小さなカビでも気が付かないでほっておくと、みるみるうちに広がるものです。
着物の場合は喪服や黒留袖にこのようなカビが出ていることがよくあります。
黒いから目立つのかもしれませんね・・・・・。
特に折りたたんだある中側から発生することが多く、突然の不幸に喪服を着よう思ったら、白っぽい斑点がいっぱいあり慌てて相談にこられる事も少なくありません。
幸いにして、このお客様の場合は時間の余裕があるとのことで、綺麗な状態に治して欲しいとのことでした。
職先と相談をしてみるつもりですが、ひょとして大手術をしないといけないかもしれません。
そのことを申し上げると、それでもかまわないとの事でした。
お客様にとっては思い入れのある加賀友禅の黒留袖だったようです。
これからカビが出やすい梅雨の季節が訪れます。
どうか着物を一人ぼっちにしておかないで、たまには新しい空気を吸わせてあげて下さい。
その際には、点検も忘れないで下さいね。
生活をしていて邪魔くさいことっていっぱいあります。
お客様が感じている着物のお手入れもそうでれば、草むしりもそうです。
毎日の主婦の仕事も、このブログもその一つですが、後回しにすると倍々ゲームのようにして負担が拡大するものだと身を持って感じています。
時間がないとか解らないとか言って言い訳していますが、結局のところ邪魔くさいだけの事。
何でもコツコツが、ヒョットして一番近道なのかもしれませんね。
今日も私のコツコツが終わりました。
明日はお客様とお茶会に出かける日です。
それでは今日はこれにて・・・・・お休みなさい。