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歩くと汗が流れる京都は比較的多くの業界人が出ていた気がしましました。
何人かの顔馴染みの同業者にもお会い致しましたが、「皆頑張っているんだ~」、その姿に刺激をいただく私でしたが、とにかく京都の出てくる小売店さんは皆一生懸命です。
しかし、夏本番前の仕入先の様子は秋物の先駆けでもあるのか、夏着物を在庫にしている会社は極めて少なく、注文品を探すことがとても難しい状況下にあります。
この背景には、こだわりの着物の多くが注文生産になっていて、無駄をなくすことで経営改善を図りたいという意図がうかがえます。
その意味では、新作が発表された時に注文を入れておくことが望まれますが、先が読めないことも事実で、あいまいな考え方では通用しない経営センスが問われる時代と言えるでしょう・・・
昨今の着物作りに対し、置かれている立場によってさまざまな見方ができますが、仕入れ先も専門店さんも過剰在庫を抑えようとすると、いずれ市場にこだわりの着物が少なくなることも考えられるかも・・・
着物愛好家を増やしたいと必死に努力する業界人がいて、その一方で、経営改善化を図り繁栄したいと考える業界人がいる。
対立した軸を一つにすることに、知恵と工夫が求められる時代が来たようです。
それでは、こてにて閉じることに致します。
お休みなさい。