◆
赤い着物を着た狐さんが振り向いていますが、これは古典的な「狐の嫁入り」という物語を一枚の屏風に押し絵したワンカット映像です。
使われている生地は江戸ちりめんで、なんとも言えない奥深さを感じながら記事を書き始めています。
先に、押し絵の屏風「狐の嫁入り」の全体像をご紹介させていただきますが、この作品は東北地区のお客様の別注品で、承諾を得て画像をアップさせていただいています。
屏風の大きさは片面が高さ47㎝×幅90㎝ それが2面あります。(真っ直ぐにすれば1間巾)
お客様との出逢いがあったのは3月の末日で、メールで押し絵の屏風を紹介して欲しいとの問い合わせでした。
お電話を入れると、「狐の嫁入り」に興味をお持ちであることが判り、ネットで検索していた時に、私のブログを知りご相談をさせらそうです。
しかし、店との距離はあまりにも遠く、どうしたものかと職先に相談をすると、基本形の作品があるので、その映像を見てもらって、お客様のご希望に添う作品を作ることができるとの回答をいただいたのでした。
そして店からの提案が始まりました。
基本形の作品をご覧になられたお客様は、3人の女性が来ている江戸ちりめんの古布を変えて、変化を出したいとのご希望でした。
そして、職先が手にしている江戸ちりめんの生地の画像をご先方に送り、そして、私自身も京都の職先に出向き、一月半近く話し合いを持ち、今回の作品の生地で仕上げることになったのでした。
そして今朝、オーダーメイドの世界のひとつだけの押し絵の屏風「狐の嫁入り」が店に届きました。
請け負った私には責任があります。
厳重にコンポされた荷物をドキドキしながら開け、作品を確認させていただきました。
見事な出来栄えでした。
月夜の夜の花嫁行列です。
花嫁さんはカゴに乗り、お付きの女性が花嫁を気に掛けながら歩いています。
早速お客様にお電話を入れると、仕上がりを待ちかねていたのでしょう、とても喜んでくださいましてね~
私もこのような仕事は初めてで、やり遂げた満足感で胸が熱くなりました。
振り返ると、遠く離れた北国の方から、それもお会いしたことのない人から、今回のようなお仕事をいただけるとは、夢にも思っていませんでした。
私を信頼してくださったお客様に感謝したいです。
ありがとうございました。
どうか、大切にお使いになってください。
しかし、ネットというものは、私に無限の可能性というものを教えてくれます。
毎日キーボードを叩くことは、楽な作業ではありませんが、今回のような出逢いがあるから続けて来れたような気がします。
コツコツ積み上げることの意味を噛みしめることができた一日だったかもしれません。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま






