教え子の卒業式に紋付羽織袴で送り出した男先生のお話と音符柄の帯揚げ

 冷たい雨が降り続いた13の日木曜日、地域の中学校では卒業式が執り行われました。
その卒業式に、生徒を送り出す担任の男の先生が、黒紋付と袴で出席された方がいらっしゃいましてね~
印象の残る卒業式ではなかったと想像するのですが、その先生はお客様の息子さんで、今月の2日日曜日の夜のことです。
先生のお母様から電話が入り、「福島さん、12日までに息子の黒紋付が用意できる~」
「それって、新しく新調するということですか?」
その時は、無理かもしないと思いましたが、日頃からお世話になっているお客様でもあります。
ましてや、男性が卒業式に着たいと聞けば、着物屋として血が騒ぎます。
しかし、お客様の家紋が一般的な紋でないために、型紙を作って家紋を入れなければなりません。
となれば、紋入れに時間も取られ、仕立て士さんの都合も確認しなければなりません。
次の日は京都主張で店を離れるとあって、難しい判断を迫られました。

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そのような状況に中で、着物と羽織が縫えるようだあれば、任せるから仕事に入ってもかまわないとお願いされましてね~
多くの仕立て士さんを抱えている訳でなく、しかも、卒業式や結婚式に向けての急ぎ物の仕立て物をお願いしている最中だったもので、お客様の願いを叶えられるかは仕立て士さんしだい。
翌日、主張先から紋入れが入り終える日を確認し、仕立て士さんに電話を入れると、「責任んが重いけど、なんとかせんなんやろう~」(方言で、なんとかしなてあげないと・・・)
不安に思う影から、心強い言葉をいただもので、仕事に入ることにしました。
紋屋さんや仕立て士が頑張ってくれたお蔭で、昨日、閉店間際に納めることができましたが、仕立て士から縫い上がった紋付を手渡された時、疲れきった顔をされていましてね~
「ふくしまさんの店が繁盛してくれたら私も嬉しい・・・」、そんな言葉を呟に心を打たれました。
本当に有難かったです。
お客様は、まさか縫えるとは思っていなかっただけに、期日までの間に合わせてくれたことをとても喜んでくださいましてね~
その紋付が卒業式に華を添えたのかと思うと、卒業生もそのご父兄も、深く印象に刻まれたことでしょう。
もしも私が卒業式に立ち会っていたとしたら、先生のプロ意識のカッコ良さに鳥肌が立ったことでしょう。
ここが着物の良さなんですね~
そんなシーンのお手伝いができたことを幸せに思います。
感謝に一言に尽きます。
私たちの仕事は物を販売するだけではく、お客様の生活の中でどのようなお手伝いができるかで、店の価値が視えてくるのではないでしょうか。
そのためにも誇りを持って、お客様と交わを持つことが大切なように思います。
話しは変わりますが、遅れてしまったメールからの問い合わせにお応えできればと、興味を持たれた音符の柄の帯揚げの画像をここにアップさせていただきます。
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現在ご紹介出来るのは、音符柄を染めた品6色と、
onnpugaranotirimennobiage003.JPG
ちりめん地に音符柄を刺繍した5色しかご紹介できるものがありません。
お値段はどちらも12,600円の品となります。
お気に召す品があればご連絡ください。
仮に必要とされていた時期が過ぎてしまっていたら、こころからお詫び申し上げます。
ところで、明日は色彩鑑定師が神奈川県からお越しになられる日です。
鑑定会のイベントが終わるまで店は姿を変えますが、申込みをいただいたお客様には喜んでいただけるのではないかと思います。
子ども達の友達も着てくれるみたいで、ホストに徹して頑張りたいと思っているところです。
私の場合はホストでも、くたびれたおじさんですがね~
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。

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