今日は花見の季節に開催される、京都での展示会の案内をさせていただきたいと思います。
その会は仕入れ先である染屋さん、紬屋さん、帯屋さんの3社が共同で主催する「花成り会」という名称の展示会で、お取引のある専門店さんのお客様をお誘いして着物や帯のお見立てを4月8日(金)・9日(土)の二日間の渡り開催する会です。
3社とも品質にこだわりを持つセンスのいい商品を専門店さんに供給していらっしゃるメーカーさんで、このブログでも着物や帯を紹介することの多いお気に入りの仕入れ先なんですよ・・・
私としては、消費者さん対象の企画でもあり関西方面の方にご利用していただけないかと思うところがあってご案内をさせていただくものです。
そこには販路を広げたいという気持ちがあり、店まで足をお運びいただくことを考えると 関西方面にお住いの方には立地のよい場所ではないでしょうか?
ちなみに染めは「野口さん」で紬関係は「室町の加納さん」、そして西陣織の帯は「洛風林(らくふうりん)さん」の商品になります。
きもの雑誌をご愛読者であれば、ここにあるメーカーさんの名をご存知かと思いますが、とのかく素敵な商品が並びます。
今回は着物をご覧になるだけでなく、展示場の向かいにある京都指定有形文化財「花洛庵(からくあん)にて、香道、志野流による「聞香(もんこう)」をお楽しみいただける企画を用意しています。
こちらは有料となりますが、両日とも午前11時と3時からに分けて二度開かれるそうで、どちらも約一時間ほどかかるそうです。
個人的は「聞香」に興味があって参加したいとことですが、こればかりはお客様に用意されたもので、前もってご予約をいただいた方がスムーズに事が運ぶのではないかと思っています。
展示会場は京都市中京区で阪急京都線「大宮」駅より東に徒歩5分。
地下鉄烏丸線「四条」駅㉔出口から西へ徒歩7分。京都駅からタクシーですと約10分くらいの場所に位置する「花洛庵(からくあん)を目印にお越しになられるとよろしいかと思います。
ご興味のある方は連絡をいただければ、ご案内状を送らせていただきたいと考えております。
話は変わります。
素敵な着物をご準備していただいたお客様から、訪問着に合わせる長襦袢を私に一任してくださったのですが、画像で確認していただければと思って、ここにアップしてみました。
まず先に画像から・・・
こちらは絞り屋さんが作られた長襦袢で古典柄の七宝紋の地紋をベースに丸い白い部分の個所を地紋を変えて、絞りで防染して染めた長襦袢です。
1≫左は水色系で、所々に違う地紋を入れています。
2≫右がお同じ種類の銀ネズになります。
こちらは果物の梨の皮のような粒粒の地紋をベースに絞りを加えたものです。
3≫グリーン系
4≫兎の地紋が入った銀ネズになります。
お客様は画像が判りにくいところがあって私に任せてくださったのですが、いろいろ長襦袢を合わせてみると、2≫と4≫の銀ネズが品がとてもお似合いで素敵かと思っていますが、ご予算を超えるものがあって迷うところがありましてね~
違う品をご準備させていただこうかと思ったのですが、どうしても私が諦めきれずここのアップさせていただいた次第です。
明日にでもお電話を入れたいと思っていますが、お取引が浅いだけにご理解をいただけるものか心配でなりません。
話が少しがそれますが、私の店には初めて店を尋ねてくださる方が多くいらっしゃいます。
着物メンテナンスの相談もあれば、草履やバッグを見に来られる方や、新しい着物や帯を見に来られる方もいて、その都度、丁寧に接客させていただくのですが、取り扱うものが他店と違うもので戸惑う人が少なくありません。
説明を加えないとご理解をいただけないことがあまりにも多くあり過ぎて、その体験からブログ記事が長くなったのではないかと思っています。
お客様は呉服店さんでの体験やこれまで見てきた着物を尺度に、初めて出会う店のサービスや品揃え、接客態度を見るものです。
感じのいい店だとか、品揃えが合わないとか、人によって捉え方は様々かと思いますが、接客する側として、商品の質の違いをご理解いただくことって、口説きたくなるくらい難しいものがあります。
今日も新規で振袖に合わせる帯を見せて欲しいと、一組の親子が尋ねてくださいました。
その客様はどのような品を置いてあるのか見たかったのでしょうが、振袖となると着物がないと何を提案していいものなのか見当もつきません。
そこで、着物がないと感で合わせることができないので、私の店でよければ振袖を持って来ていただけないでしょうか?
それに十分な品揃えも出来ていないので、お振袖を見てご予算に合ったものをご準備させていただくことになろうかと思いますが・・・
その場合、帯〆帯揚げまで合わせてた方が安心ではないでしょうか?
私からアバウトな金額を申し上げたのですが、不思議そうな顔をしてお帰りになられました。
このようなことは日常茶飯事で、良かれと思って接客したことがご理解をいただけることもあれば、その逆もあってお客様の価値観に合わせることの難しさを感じております。
それでも、悔いを残すことがあったはならないので正直にお話をさせていただくのですが、心を痛めることの繰り返しで辛いものがあります。
それではこれにて・・・
お休みなさい。