和装業界の問題点を投げかけてくれて染織新報の記事・そして198号の「あ・うん」ができあがりました

  台風の影響で雨が降り続き、おまけに急激に気温が下がり寒さを感じる一日でした。

悪天候はお客様を拒むかのように暇な日となってしまいましたが、その分、ディスクワークができて、ある意味で良かったように思っています。

主に何をしていたかと言いますと、10月号の情報紙「あ・うん」のネタ探しと構成で、制作に集中できたこともあって、仕上げることができました。

gilyouhousi198gou.JPGこちらが仕上がった№198の「あ・うん」です。

いつも制作に時間を取られるのですが、暇なことが幸いしたみたいです。これで10がつの販促物はすべて用意することができました。

明日から売り場に手を加えることができそうですが、気が付けば今月も2/3が過ぎてしまって正直焦ってあります。

しかし、このディスクワークが車を動かす燃料みたいなところがあって、本当に意味でこの店の秋を迎えられたような気がしているんですね~

この遅れを取り戻す意味で売り場作りと外回りに力を注がなくてはなりません。

そんな折に、染織新報という着物業界の新聞が届きましてね~

どうして私の店に届いたのかよく解りませんが、その中に気になる記事が書いてありました。

和装市場が危機的状況に陥っていて、後継者のいない家業店の閉店、廃業が相次いでいるそうです。その一方で着物を着る機会を増やす和の「コト提案」を提供している小売店さんの取り組み事例が紹介されていました。

そして京都市内には、現在、レンタルきもの関連のお店が200件以上あると言われているそうです。この傾向は東京や京都だけでなく金沢、鎌倉、大阪、博多、仙台、奈良、名古屋、横浜、札幌へと大きな拡がりを見せているそうです。

その現状を踏まえ、記事はこう括っていました。

これまでの小売店さんは、きものの催事等での固定客への販売を主力として生計を立ててきたが、普段に着物でおしゃれを楽しみたいという層が高まりを見せている中で、消費者のきものライフやニーズに向き合い、新しい市場対応を探ってみて欲しいと願いたい。 と・・・

要点を大だっぱに紹介したものですが、力を失っているきもの専門店さんの対極にきものレンタル店が勢いを増していて、新しい市場対応に目を向かた時に同じ土俵でいいのでしょうか?

記者はきもの専門店さん取り組みが時代に合っていないことを指摘しているのでしょうが、私は着物初心者に優しい店を探している着物愛好家が、この日本に沢山潜んでいて、商いの本質が問われているように思えるんですね~

私たち業界人が「この指とまれ」みたいな着物愛好家向けの旗振りをしても問題の解決に繋がるのでしょうか?

前向きな姿勢を認めつつも、繰り返してはならない過剰サービスや価格競争の渦に巻き込まれて、大切なものを置き去りにしたまま再び混乱を引き起こす気がしてなりません。

それよりも眠る着物愛好家を掘り起こす努力と、地域と気軽な関係をどうしたら築けるのか。その道筋を探ることで、「商いとは?」という素朴な疑問にぶつかり、何を変えるべきなのかが視えてくるのではないでしょうか?

その答えはお客様や新しく出逢いを持った人たちが持っています。
もしかしたら、偶然にも一人のお客様が、その答えを持っているかもしれません。

そのことに気づく力を持ちたいものです。

一言にニーズはこうだからと、外側の部分に魅せられて同じ波に乗ろうとしても、商いという本質の部分を身をもって経験し学びがないと、志は途中で折れてしまうのではないでしょうか?

何が正しいのか私に図れるものではありませんが、世の中の流れを認めつつも、私は私を信じてみたいと思っています。

まとまりのない文になりましたが、今日はこれにて・・・
お休みなさい。

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