21日からの展示会に向けて売り場の模様替えに入りました。
売場の雰囲気を変えたくて大移動となりましたが、商品を動かし始まると、ありとあらゆるものが仮置きした場所に溢れ、整理が付かないままに一日が終わろうとしています。
この状態がしばらく続きそうですが、会が始めるまでには雰囲気が変わったと感じていただけるところまで仕上げたいと思っているところです。
さて今日は、江戸小紋の縞柄の染で現代の名工と言われいる浅野栄一の着物をコーディネートしてみました。
遠目から見ると色無地に見えるものですが、黄色の縞柄江戸小紋をフォーマルの装いとして明るい帯で組み合わせたものです。
主張するものが少ないこともあり淋しく思われるかもしれませんが、清潔感があって改まった席には控えめな装いも魅力的かと考えています。
特に茶席の場に重宝するものがあるのではないでしょうか?
近づくと縞柄であることが判りますが、ここにおしゃれ感が潜んでいるのでしょう。
そんな静かな装いを帯〆と帯揚げでアクセントを付けてみました。
表情が豊かになったことが見てとれるかと思いますが、春らしい装いになったでしょ・・・
袋帯で合わせたフォーマルの装いでもあるので、帯締めには格を上げる平打ちの帯〆を持って来て、帯揚げには刺繍入りのものを合わせたものです。
ここでは30代をイメージして色合わをしましたが、色の使い方で年齢層が変わるのも、シンプルな着物と帯の組み合わせがベースにあるからだと考えています。
では次に、カジュアル系の縞柄江戸小紋をコーディネートしてみました。
着物は節にある紬素材に縞柄を染めたもので、茶目っ気のある柄で組み合わせたものです。
着物の色は赤味をおびた茶系で、帯は紬地に染めた全通柄になります。
街着の装いとして味わいのあるものだと考えていますが、こちらも近づくと縞柄が浮かび上がる江戸小紋なんですね~
そこでおしゃれ着として、パンチ効いた深い墨系の色の細身の帯〆を入れ、帯揚げには小紋柄の品を使ってカジュアル感を強調してみました。
色合いの好みが別れるところでしょうが、この帯〆が個性を引き出すものになっています。
切れ味を好む方には面白味を感じていただけるのではないでしょうか?
このようにして、2点の江戸小紋をコーディネートしてみましたが、お客様のご相談で多く寄せられるのが、帯〆と帯揚げの色の合わせ方です。
装いの最後の仕上げとなる部分だけに、帯〆の種類や色の使い方でおしゃれが壊れることを案じてご相談いただけるものだと考えています。
当店ではこのような見立てのアドバイスもさせていただきたいと思っているので気軽に相談ください。
その際にはご自身の着物と帯だけでなく、お手持ちの帯〆帯揚げも持って来てくださいね。
刺しゅう展のご案内の中に、帯〆帯揚げのカラーコーディネート相談を受けたい旨のことを書き入れたこともあり、記事を組み立てたものです。
随分遠回りしましたが、参考にしてください。
そして今日、刺しゅう展にお力を貸していただける刺しゅう作家・森康次さんの作品の一部が店に届きました。
どれも素晴らしい商品で、森さんの日本工芸会正会員の技を紹介できる日が近いことに緊張感を覚えるものがありました。
それではこれにて・・・
お休みなさい。