これまで知らなかった「古代大島紬」をトータルコーディネート・その組み合わせに心が惹かれます

古代大島紬をコーディネート

年に二度、店内にて新しい商品を紹介させていただく展示会を設けております。

それは4月の「卯月展」と10月の「神無月展」で、秋商戦と共に近づく神無月展の準備も同時進行で進めているところです。

 

今年の神無月展は本場大島紬にこだわってみたいと思っていますが、大島紬の歴史を勉強していると、その暦時は1500年近くの歴史を持つみたいです。

 

盛んに作られるようになったのは江戸時代で、当時は滑りのいい大島紬ではなくて紬糸で作られていたみたいです。

 

それが明治時代頃から絹練糸になり、織り方も新しい織機が開発されて今に至っているそうです。

 

そのような本場大島紬の歴史の中で、古代大島を作られているメーカーさんがいまして、先月、初めて目にすることとなりました。

 

それは緯糸(よこいと)に真綿糸を入れて織られた草木染大島紬で、反物に大島特有の艶(つや)もなくて、まさに復刻版と言えるような着物でした。

 

生産量はほんのわずかで、その手触りは私の心を打ち抜く衝撃がありましてね~

神無月展の場にて幾つかご紹介させていただきたいと考えていますが、今日はその「古代大島紬」を用いてトータルコーディネートしてみました。

 

大島紬の柄は現代版にアレンジされているように思われますが、深まり行く秋を十分感じていただけるものではないかと思います。

 

 

 

 

古代大島紬をコーディネート
古代大島紬をコーディネート

そのコーディネートがこちらです。

 

ドット柄を横段にして織られた品で、そのベースには縞柄が入っていて、クロスされた個所が格子柄となる、色合いの深みと素朴さをにじませた古代大島紬です。

 

その着物に前日店に届いた紬地で染めたグリーン地の和更紗柄の染帯で組み合わせ、入荷したばかりの防寒草履を添えてコーディネートしてみました。

 

素敵でしょう・・・

 

大島紬特有の照りもなく、真綿糸を使った風合いがわずかなりとも見て取れるかと思います。

 

 

 

 

古代大島紬をコーディネート
古代大島紬をコーディネート

 

そして正面の腹をこのような感じでまとめてみました。

モダンな雰囲気の中にクラッシュくな香りを漂わせていて、そのおしゃれ感に私自身が引き込まれております。

それをどのように表現していいのか言葉がみつかりませんが、湧き出る古典の味わいを十分伝えるものがあるのではないでしょうか?

 

秋の風景に溶け込む装いです。

 

 

 

 

本場大島紬に合わせた和装小物
本場大島紬に合わせた和装小物

このコーディネートに合わせた小物たちも、着物と帯を引き立てるものがあり、私の中では大人の女性を想像させてくれるものがあります。

 

 

 

本場大島紬に合わせたおしゃれ長襦袢
本場大島紬に合わせたおしゃれ長襦袢

 

そして最後に合わせたのが、この画像になるおしゃれ長襦袢で、なんないりした色合いに絞り染めのように染めた疋田(ひった)柄の木の葉が憎い味を出しているでしょう。

 

 

このような墨色の紬になると、寂び朱や辛子色を帯であったり長襦袢などに使いたがりますが、このようにして違った色合いでまとめると都会的な感じがして悪くないと思っています。

 

 

これも自己満足の世界ですが、10月の神無月展の場では、これまでとは違った味の大島紬がご紹介できればと準備を進めているところです。

 

大事なことを忘れていました。

 

 

 

 

本場大島紬の商標
本場大島紬の商標

この場で使った古代大島紬にはこのような草木泥染の商標が付いていまして、草木は奄美大島に生息する草木を使っているとのことでした。

 

とにかく奥が深いもので古代大島紬の解説が言葉足らずに終わりそうですが、着物コーディネートはお楽しみいただけたかと思っています。

 

10月の神無月展を楽しみにしていてくださいね・・・

 

それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。

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