あわただしく時間が過ぎて行きますが、9月という月は秋商戦に入りたいとがむしゃらになっても、秋冬物の品揃えが十分でなかったり、残暑が続いたりして空回りしていた感じがします。
このような記事を書いているということは、増税前の駆け込み需要がほとんどなかったということで、世の中の流れからすると蚊帳の外と言えるのかもしれません。
それも今日までで、明日から消費税が10%になります。
当店は価格表示が税込価格になっていることから、急いで値付け替えをしているのですが、足袋などの和装小物の一部の商品で10月から値上がりするものがいろいろありましてね~
便乗値上げと言わざる終えませんが、和装品の消費が落ち込んでいる中での値上げって考えさせられるものがあります。
価格が高くなれば買い物を控えるでしょうし、売れないという悪循環が起きるように思えるのですが、消費が落ち込む中で会社の存続を考えると、「背に腹は変えられない」よいう決断に至るのかもしれませんね。
10月から消費の落ち込みはが考えられるだけに、また一つ心配の種が落とされたって感じです。
さて、秋といえばブライダルシーズンとも言えますが、そこで今日は黒留袖に合わせる刺繍半衿を幾つか紹介してみたいと思います。
一般的に黒留袖は新郎新婦の母が着ることが多いかと思いますが、その場合、半衿は白であることが定められていて、必ずしも刺繍半衿をしなくてはならないというものではありません。
白無地の塩瀬半衿で対応できるものですが、中には華やかさを出したいと言って刺繍の半衿をされる方がいらっしゃいます。
ここにも最低限のルールがありまして、
❶刺繍糸は白糸か金糸、銀糸であること。
❷吉祥文様がふさわしく、遊びのある柄はNG。
❸半衿の色は白であること。
それらのことをふまえて、選び方のコツも伝授できたらと思っています。
最初に紹介するのは四季の花を白糸と金糸で刺繍された半衿で、使いやすい刺繍衿ではないかと思っています。
その訳は、見える半衿の刺繍柄ってほんの1㎝くらいで、刺繍柄が大きいと何の柄かが判別できないし、小さいくなるとし刺繍衿の意味を持たないし、半衿にしたときに菊の形であることが分かるのではないでしょうか?
こちらの連続模様の七宝文で、白糸と銀糸を使ったもので、少しお地味ですが違和感なく使っていただける刺繍衿ではないでしょうか。
こちらになると、吉祥文様としては最もふさわしい柄一つで宝尽くし。
白糸と金糸から模様が作る出されていてとても素敵なんですが、見える部分を考えると模様の見分けがしにくくて、半衿としては使いにくいところがあるかもしれません。
こちらになると半衿がポリエステル地で、絹素材と違って滑らかな風合いに欠けているところが欠点で、その代わりお洗濯が簡単なのが長所と言えるでしょう。
青海波に松竹梅の柄で、白と金糸で仕上げたゴージャスな半衿です。
こちらは松葉柄を刺繍した吉祥文様ですが、刺繍糸に白、金銀以外のピンク系の糸を使っているので、黒留袖には適当ではありません。
合わせるのであれば訪問着や附下になるでしょう。
黒留袖に合わせようとすると微妙な使い分けが求められますが、迷わず使えるとしたら白の塩瀬半衿をお勧めさせていただきます。
話題は替わって今日は妻の月命日でした。
我が家は消火器事件で手に負えないくらいに粉が飛び散っていて、今日もその後始末に娘たちが我が家に来ていました。
長女の子供たちが昨日の運動会で保育所が代休となっていたたまに、孫も来ていて、孫と一緒にお墓参り。
二人とも聞き分けが良くなって、友達感覚で話をすると何の問題も起きることなくスムーズに事が運びます。
二人には順番でお墓増掃除を手伝ってもらいましたが、その様子を妻はじっとして見ていたに違いありません。
最後の手を合わせて合掌。
見てください。お墓参りが終わった後の満足げな孫の表情。
たまにもこんな日があってもいいのかもしれませんね。
そして明日から消費性が10%となりますが、私は朝一番に京都へ向かいます。
10月は型絵染展があり、その準備もしなくてはなりませんが、仕入れ先と打ち合わせをしたいことがいろいろあって忙しい一日になりそうです。
ではこれにて・・・
お休みなさい。