私の店は和装以外に和のインテリアにもこだわりがあり、訪れた季節をちりめん細工の小物でお部屋を飾ったり、これから季節でいえば来年の干支となる「寅」でお正月を迎えるという提案をさせていただいています。
特に麻のれんやタペストリーにはこだわり、年間を通して様々な種類の商品を紹介させていただいています。
なので店内は非日常的な空間といえるかもしれません。
そこにはストれるが溜まる社会生活を少しでも緩和できる商材を提供したいという願いがあります。
生活必需品を取り上げているショップとは真逆の店作りになりますが、目下の課題は和のインテリアのこだわる店の存在を多くの人に知っていただくことかと思っております。
少数派の店といえるのかもしれませんが、そのスタンスを変えないことでいろんなところからのれんの相談が入ってまいります。
先月のことですが、沖縄県から別注ののれんを作って欲しいとの相談をいただきまして、染め上がった品を数日前に送らせていただきましたが、他にも近隣のお客様から150㎝幅ののれんを作って欲しいとの相談があり、そのご要望にどう答えたらいいかを職先と相談を重ねているところです。
この画像ののれんは一間幅(180㎝幅)の綿のれんになります。
秋冬物ののれんの中で一間幅となるとほとんど作られていなくて珍しい商品といえるかもしれません。
日本建築の大きなお屋敷の提げていただけたら風情があってなかなかいいものです。
模様は立涌に松竹梅の柄で、この時期に使っていただけるのれんになります。
幅が広いだけに丈も長くなっていまして、大きさは幅180×丈170㎝の綿のれんとなります。
このような大きさののれんが既製品であるのは極めて珍しくここに紹介させていただいた次第です。
参考になれば幸いです。
それにしても、和物商品を取り扱う店が激減していまして、製造元は取扱店が少ないことから作れなくなっていいるのが実情です。
これまで市場にあった商品が一つずつ消えていって、残された店の役割が問われる時代になっています。
豊かな暮らしって何なのかを問いかる店作りがこれからも続くのでしょうが、情報を外に出して価値観の合う人を探すことが残された店の役割かと私は考えています。
それではこれにて・・・
お休みなさい。