厳しい残暑が続いていますが、長引くコロナ禍にも慣れ始めたのか結婚式をされる先が増えているのでしょう。
かんざしや足袋をお求めに店を尋ねてくださる方が以前に比べて増えいて、黒留袖のシミ抜きや寸法直しの相談なども増えています。
着物業界に明るい兆しが見え始めていますが、残暑が残る季節であっても裏地が付いている袷の着物をお召になられる方が圧倒的に多くて、和装のTPOまで考えていらっしゃる方は極めて少ない感じが致します。
それでも着物を着ていただけるのであれば気難しいことは言いにくくしていて。弱い立場に置かれていることを感じています。
しかし習い事で着物を着る機会の多い人は着物への知識をある程度お持ちで、「いつまで夏物が着れるのか」、「単衣の着物にどのような帯を合わせればいいのか」、「単衣の着物に夏用の長襦袢を合せるのは可笑しいのか」などなど、着こなし方の相談をいただくことが少なくありません。
そのような場合、お客様がお持ちの着物や帯の中から、適当かと思われる着こなし方をアドバイスさせていただくようにしております。
そこで今日は単衣用のフォーマル着に合せる帯で、単衣用のフォーマル袋帯が作られていることを知らない方が少なくない感じがするので、その話題を取り上げさせていただきます。
言葉で説明を加えることが難しいので、単衣用のフォーマル袋帯にピンク色の金封を添えて解説させていただきます。
画像の帯は二重太鼓になる袋帯で、模様は金糸で松葉柄を浮かび上がらせた格調ある帯です。
訪問着や付下げ、色無地などのフォーマル用の着物に合せる帯で、軽くて厚みのない組織で織られた帯といえます。
手に触れていただくことができないために、この袋帯に画像にある金封を忍ばせてみました。
その画像がこちらになります。
うっすらと、ピンク色の金封が見て取れて、帯の格調を高めつつも、織り方の組織が薄いことがお分かりいただけるかと思います。
裏を返してもピンク色の金封が見て取れます。
ここに金封ではなくて白の帯芯が入るわけですが、こちらの袋帯は単衣用の着物にも合せていただけるように通気性を良くした組織で織られた帯です。
一般的な袋帯と比べると薄くて軽いことが確認できるることでしょう。
単衣用の着物に優しい織り方をした袋帯で、通気性に優れた帯といえるものです。
上手く言葉で表現することができませんでしたが、今回の帯の特集では、単衣用のフォーマル着に合せていただける単衣用袋帯を用意させていただきました。
勿論袷のフォーマル着にも合せていただけるものです。
帯の特集は13日(火)までとなっているので、よろしければご自身の目で確かめていただければと思っています。
面白みのない記事になってしまいましたが、このような記事を情報として出すことで、和装の奥深さを少しでもご理解いただけたら嬉しく思います。
それではこれにて・・・
お休みなさい。