夏本番を前にして、店内の夏物をSNSを通して“見える化”を図ることが、後に店の存在感を示すものになるのではないだろうか。
そのことを店作りの戦略として考えていまして、今日もInstagramで藍色の綿紅梅を花火模様の染帯でコーディネートした夏の装いを紹介させていただきました。
そして今日の記事を竺仙さんから出されている絹紅梅をコーディネートしたので、それを解説させていただくこととしました。
【絹紅梅小紋を夏きもの装いとしてコーディネート】

竺仙さんの絹紅梅(税込み価格¥132,000)をコーディネート
濃紺で染めた糸菊模様の絹紅梅小紋を夏きものとして気軽に着ていただけるように“からむし”の全通帯でコーディネート。
落ち着きのある装いとなりましたが、小粋な着こなしとなっているかと思います。
絹紅梅とは夏着物の一緒で、細い絹糸の間に経緯(たてよこ)とも一定間隔で太い綿糸を織り込み、格子状の畝(うね)を作った生地のことをいい、竺仙さんでは江戸小紋の染め方の一つである“しごき”で小紋を柄を染めあげたものを言います。
合わせた帯は「からむし」は別名苧麻(ちょま)ともいい、イラクサ科の多年生草木で、茎から繊維を採取したものになります。
繊維が細く、光沢に富み越後上布や宮古上布の高級麻織物の原料になる糸で織った帯で合わせたものです。
帯地がダークな色合いで派手さはありませんが、きもの通の味と素朴さを引き出しているのではないでしょうか。
織物の通し柄となるので、模様を出す位置を考えずに締めていただけるので使いやすい帯かと思います。

絹紅梅をからむしの帯でコーディネート
腹を夏物の帯〆と帯揚げを入れて装いを整えてみました。
帯〆が入る部分の色合いが生成りっぽくなっているもので、ここではグリーンの色合いに白の線が通った帯〆で個性を出させていただきました。
帯揚げは麻素材のもので、明るさを出してみました。
そして右上に映るのは白の玉かんざしで、小粋さをと見た目の涼しさを白で演出したものです。
全体の装いとしては派手さを抑えていて、きものを知り尽くした「味」というものが表現されているかと思います。
【からむしの八寸帯】

手おり「からむし」八寸帯/税込み価格¥50,600(麻100%)
こちらがからむしの帯になります。
こちらのコーディネートは夏きものの装いとなるもので、着こなしたときの軽さは他の夏物とは全く異なっていて、爽やかさを感じていただけることでしょう。
今晩は息子夫婦がウナギとスイカを差し入れしてくれたので、それを晩御飯としたいと思っています。
独り者なので助かります。
では、今日はこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







