【店主の呟き】
昨日で知多木綿の早得キャンペーンを終えましたが、これからが浴衣需要を迎える訳で、店としては次の一手となる店作りを組み立てて行かなくてはなりません。
毎年こだわりのある浴衣を単衣時期からお洒落に着こなす提案をさせていただいていますが、コロナ禍以降、きものとして着こなせる浴衣を染める先が少なくなっていまして、他店のと差別化が図りにくくなっています。
そのような中で竺仙さんのこだわり浴衣はいつもと変らず手配させていただきましたが、地元石川県で加賀小紋を染めている坂口さんが「古代型加賀染夏衣」を染まないということを聞かされていましてね~
そのきものを店では『加賀染綿絽浴衣』と呼んでいますが、生産量が少ないだけに長年取り上げていまして、店の強みとしてきましたが、その浴衣が途絶えることが分かってガッカリさせられていました。
このような話題はコロナ禍以降、日常茶飯事のように起きていましてね~
そこで他の仕入先で坂口さんの綿絽浴衣に替わる新しい浴衣を捜していましたが見当たりませんでした。
そうした中で見つけたのが知多木綿の「綿麻ゆかた」だったのですが、私としては地元の強みを生かしたくて、何度もラブコールを送ると染めていただけることとなりましね~
それはこの店が染め出すオリジナルの「古代型加賀染夏衣」でとなるもので、坂口さんの工房にある型紙を私がセレクトして、地色と模様の差し色も私がリクエストして染めていただくもので、センスが問われる物作りとなるものです。
そしてその染め出しの日が早得キャンペーンが終った今日だったのです。
【娘と坂口さんの工房にお邪魔する】

娘の意見も取り入れたくて二人で坂口さんの工房にお邪魔することに・・・
私は何度か坂口さんの工房にお邪魔していますが娘は初めてのことです。
始めに加賀染め浴衣として使える30㎝くらいの型紙から染めた模様が綿絽の生地に藍の色で染めてあり、少し間を空けて別の型紙で染めた模様が続く巻物を板場の上に広げられて、その中から当店の浴衣としたい型紙を選ぶことから始ります。
その巻物が数本あって、僅か30㎝くらいの模様の中から着姿を想像しなくてはならず、慣れない者にとってはとても難しい作業といえます。
坂口さんの意見も参考にしながら数枚の型紙を選び出して次に地色を決める訳ですが、これが型紙を選ぶことよりも難しくてね~
昨日の纏めた知多木綿の綿麻ゆかたから、注文が多かったゆかたの地色を参考にして私たちの希望を伝え、そこから模様の差し色を坂口さんからアドバイスをいただいて、8点の加賀染め浴衣を染めていただくこととしました。
【坂口さんの工房にて古代型加賀染夏衣を注文する】

たかが8反のことでしたが、これまでと異なる色合いで注文を入れただけに不安が残ります。
それでもこうした経験からセンスが磨かれると思っていて、一歩踏み出せたことを喜びとしたいと思っています。
坂口さんに5月16日からの東京展で発表したいことを伝えると、それまでに仕上げたいとの返事をいただくことができたので楽しみにしていてください、
他の仕入先からも、オリジナル品を作ってみてはどうかと持ちかけられていますが、リスクが張るだけになかなか思い切れません。
しかし、これからの店作りを考えたときに、このような取り組みが他店との差別化が図れるのかもしれません。
そこには仕事をする者のロマンがありますが、ロマンが繁盛店を生み出すものではないので、ここを勘違いすると取り返しが付かないことが起きるのでしょう。
器に合ったやり方を選択しながら、新しい風を起こせる店を目指していけたらと思ってる私です。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。