今日も新規のお客様が祖母の家にあった振袖が使えるかどうかを見て欲しいと、その振袖と袋帯に長襦袢を持って相談に来たお客様がいました。
店に初めていらっしゃることもありましてとても緊張されてましたが、きものを拝見してみると絞りと刺繍を併用した品質の良い振袖で40年近く前の物だとおっしゃってましたがカビやシミもなく、帯は佐賀錦の袋帯だったことから、成人式の着られるものであることをお伝えさせていただいた次第です。
お客様は縫い直しを希望されていたので、洗い張りをして二人の娘さんが着られる寸法に縫い直すこととさせていただきました。
お仕事をさせていただくわけで、お住まいをお尋ねすると金沢の中心地の近い住所だったので、どうしてこの店を選んでくれたのかを聞くと、
「ネットで何処の呉服店がいいかを調べていて、この店が”きもの熱”がとてもあって、ここなら大丈夫だと思って来ました。」
みたいな話を聞くこととなり、メチャメチャ嬉しかったです。
お客様の期待を裏切らない仕事をさせていただきたいと思ってますが、呉服店と繋がりの薄い若いお母さんはネットで調べる傾向にあるようで、いろんな情報をホームページに載せていたことが、こうしてご縁に結ぶ付いたのでしょう。
そして思うことは、相談をいただいたお客様に喜んでいただけたことが私自身嬉しくて、今日の出会いに感謝すると共に、全国にこうしたきもの難民が多くいるのではないでしょうか。
私に店でよければいつでも相談に載りたいと思っているので気軽に声を掛けてください。
【店のウィンドー】

現在店では七五三きもの特集を開催してますが、お客様からの相談はほとんどなくて拍子抜けしています。
七五三は11月、早すぎる提案となりますが、こうしたアクションを起すことで、ネットでの検索にこの店が出てくることがありえるので、片言でもいいから呟いておきたいと思ってウィンドーの画像をアップさせていただきました。
今回の七五三特集は26日(火)までとなります。
【モノトーンの色合いで「江戸の粋」を探るきものコーディネート】

この画像が単衣時期の街着の着こなしとして幾何学模様の小紋をエネルギッシュな染帯でコーディネートしたもので、モノトーンに近い色合いでまとめ、「江戸の粋」を表現させていただいたつもりです。
難しいことは横に置いといて、とても面白いコーディネートだと思いませんか。
【黒地のターキッシュダンスの染帯】

特徴的なのは黒地のこの染帯でターキッシュダンスを描いたものです。
銀で走り書きのようにして勢いよく描かれた作品で、職人さんの技を感じさせられています。
空を仰ぐような表情と曲線の勢いに一目惚れした染帯で、ターキッシュダンスを躍る踊り子さんにも一目惚れ。
小紋や紬など、品のいいカジュアル感のあるきものに合せていただけたら最高の着こなしになるのではないかな~
【蓄音機と♪模様の加賀染め足袋】

そしてその着こなしに合せて用意させていただいたのが、音楽繋がりで小粋さを伝えている「蓄音機と♪柄」の加賀染め足袋。
ワンポイント柄のオーディオ足袋で隠れたおしゃれこそが、「江戸の粋」となるものだと思っています。
10月の神無月の会で竺仙さんと牛首紬をコラボした「江戸の粋」というタイトルでスッキリした着こなし提案ができないかと考えていまして、私なりのシミュレーションをしたコーディネートをここにアップさせていただいた次第です。
イメージを膨らませて会の方向性を定める。
漠然としたものを、何処までクリアーにできるのか。
再び私の挑戦が始ろうとしていて、そのスタートラインに立とうとしている私です。
それでは、今日はこれにて・・・
お休みなさい。