花嫁さんに木目込み人形「昔と今」・そして寂しい現実が待っていた京都

木目込み人形・古布の花嫁さん ちりめん細工

いつものように月の始めりは朝早い電車で京都へ向かうことから始まります。

 

福井県内が濃霧で電車が少し遅れましたが、京都はいつもと変わらず外国人観光客を至る所にいて、京都が観光地であることに気づかされます。

 

仕入先が集まる室町は、ホテルとマンションが次から次へ建ち、昔の古民家が立ち並ぶ風情をつくろいながらも、新しい街が再生されている感じが否めません。

 

 

今回も順番に仕入れ先を廻ってまいりましたが、京都に入っている同業者が少なかったのではないでしょうか?

 

その中の一軒に過ぎませんが、」今月の20日で会社を解散する仕入れ先へと足を向けると、ひとまず騒動が落ち着いたのか、いつもと変わらない表情で仕事をしていてみんな明るいんですね~

 

私の想像ですが、来る日も来る日も、売上という数字を追いかるプレッシャーから解放されて、踏ん切りがついたという感じだったのかもしれません。

 

何も変わっていないのに、社員は解雇され、商品が消えてしまうことだけは確かで、寂しい現実が待っている儚さを感じずにはいられませんでした。

 

 

帰りの電車の中でこんなことを思っていました。

 

呉服店さんルートで繋がる和装業界の中で夢や野心を持って仕事と向き合っている人はそんなに沢山いなくて、不安を背中にかついで仕事に従事している人が多いのではないでしょうか?

 

定年を過ぎて嘱託という立場で仕事をしている人は、いつまで仕事ができて、その後はどんな生活を送ったらいいのか?

子育てに追われる人は、年金がもらえるまで会社が生き残って欲しいと未来を不安視する中堅社員。

求人を出していても誰も来ないとボヤく重役さん。

 

 

本音でそんな話をする人はあまりいませんが、見せたくない弱みを心に収めて仕事をしているのが日本の社会と言えるのかもしれません。

 

我慢の美学が日本人のDNAに埋め込まれているのかもしれませんが、ただただ時代の流れに流されて、皆と一緒といわれるようなゴールでありたくないですよね。

 

 

少なくても仕入れ先の会社の解散は、現実の厳しさを知る機会になり、どんな形であっても必ずゴールがあることを教えられた出来事だったのです。

 

本当に辛い出来事でした。

 

 

 

木目込み人形・古布の花嫁さん

木目込み人形・古布ちりめん花嫁さん

 

この花嫁人形は古布の着物生地を使って木目込みされたもので、このふっくらした花嫁さんの表情に愛嬌があって、とても評判のいい木目込み人形です。

 

 

花嫁人形はこの感じのものしかないかと思っていたら、新たな花嫁人形を見つけましてね~

 

 

 

 

木目込み人形・古布の花嫁さん

木目込み人形・古布ちりめん晴れの日

 

 

スレンダーなスタイルをした今どきの花嫁さんです。

見た瞬間ドキッとさせられました。

 

これも古い着物生地で仕上げた木目込み人形で「晴れの日」と申します。

 

形が変われば雰囲気も変わるものですね。

以後お見知り置き・・・

 

 

では、これにて・・・
お休みなさい。

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