今日は運送会社の人と仕入れ先の担当者しか来店がありませんでしたが、心が満たされる嬉しい出来事がありましてね~
その話は後ほどにさせていただいて、初夏の香りが色濃くなり始めたこともあり、単衣物の琉球絣をコーディネートしてみました。
琉球絣と言えば沖縄県の織物で街着が多くなりますが、初夏に装いとしてとってもおしゃれなのでご覧ください。
そのコーディネートがこちらです。
生成りっぽい縞柄の透け感のある着物を白地の琉球絣の帯で組み合わせたものですが、そこに日傘を添えると、より一層、ゆとりとおしゃれ感が伝わって来るから不思議です。
何一つ個性的な品を加えていないのに、にじみ出る女性の魅力を感じていただけるのではないでしょうか?
着物と帯の組合せも実にシンプルで日常の生活を感じさせられるものがあります。
そこに、京都の栗山工房で作られた京紅型の日傘が憎いくらいに似合うんですね~
そして、こちらの草履下駄もさりがない表情をしていて、琉球絣の着物と帯の装いを引き立てるものになっています。
静けさの中にお洒落が詰まっていて、トータルでお召しになられると素敵でしょうね~
ちなみの京紅型の日傘は麻素材でUV加工がしてあり、親骨の長さは45㎝。
全長72cmの長さのもので、お値段は税込み¥27.000の品となります。
そして草履下駄は、台が桐で鼻緒はシルク使用になっていて、税込¥12.960するものです。
細かなところまで気を配ると、装いの価値が高くなることをコーディネートをしてみて感じるものがありました。
どうか参考にされてみてください。
昨夜京都出張から戻ると、フランスのパリからかんざしの注文が入ったことの書置きがテーブルに置いてありました。
メールを見てみると、ご注文者は日本人のようでしたが夜も遅かったので確認することなく、夜が明けて、いつも通り店を開けると、しばらくしてその方からお電話が入りましてね~
パリから一年近くかんざしを探していて、諦めかけていたときに私の店のサイトを見つけ、「これだ!」と思ったそうです。
ブログ記事を読んで安心できる店だと思えるものがあり、即座に注文を入れてくれたみたいで、送り先のことで確認をさせていただいたのですが、その方と少しお話をすることが出来ましてね~
ご主人のお仕事で10年近くパリで生活をしていらっしゃって、結婚式で着物を着られるとか・・・
そのこともあり、かんざしを探されていたようで、店のサイトを見つけたとき、他社とはまったく違った人間味とセンスを感じたれたみたいです。
そして、このようなことも話されていました。
海外に出てみて、日本の良さを改めて感じていて、日本文化の奥ゆかしさの中に潜む雅さと、伝統が築き上げた日本人の美学と礼儀に、価値の深さを知らされているそうです。
他にも話をさせていただいたのですが、お褒めの言葉をいただいて、舞い上がっていたところもあり正確な文章でないかもしれませんが、印象に残っている部分を掻い摘んで紹介したものです。
この話をお客様から聞かされて、心震えるものがありました。
と言いますのも、私の店を知っていただくために時間を惜しむことなく、ネット戦略に取り組んでいるのですが、私自身の能力が乏しくて、他のサイトの中に埋もれてしまっているのが現状です。
その厳しさに、私自身の無力さを感じさせられるものがあり、年々、効果が薄らいでいることに気づかされています。
それでも諦めずに、日々の出来事や新しい商品をブログ記事で紹介していますが、愚痴がこぼれる日もあれば、背伸びをして記事を書くこともあり、心が揺れ動く中でも、できるだけありのままの姿を文章に変えて投稿するように心がけております。
他にも娘たちの力を借りてオンラインショップにも商品を載せていますが、一つのことがクリーできたかと思うと、ネットの世界は10くらい前を進んでいて、儚さを感じさせられるものがあります。
そんな追いかけっこに自分を失いそうになり、今の自分のできることを考えたときに、ブログ記事から店のことを知っていただくことしかできないと思い始め、日々の記事を大切にするようになりました。
それに伴い記事も長くなり、ネットの世界に足を踏み入れた者として、逆効果ではないかと思っているところがありましてね~
それは私だけが知り得る店のサイトの数字からもうかがえるものがあります。
甘くない現実に、行き先を迷わせるものがありますが、それでも、この仕事を続けていくうえでブログに頼っているが現状です。
また、私の仕事である和装業界に目をやれば、生活環境の変化や和文化への価値観も薄らいでいて、私たちが望む世界とは違う方向へ向き始めています。
その風は冷たく、同士が次ぐから次ぐへと業界から離れていく現状に危機感を覚えていて、心が休まることがありません。
どうすればいいのかを、メーカや問屋、呉服店の垣根を超えて、みんな一生懸命考えて知恵を絞っても、変えられない時代の流れに呑み込まれています。
このままでは、本物と言えるような着物が作れなくなるかもしれません。
地域の呉服店も都道府県に数件しか存在しない時代が来るかもしれません。
それでも明るい未来が訪れることを信じて、業界の意識改革を図ろうと努力している仲間が全国で頑張っていることも否定できない現実です。
そんな時にパリから入って来た一本の電話は、私が手にしたいと追いかけていたお客様の声だったのです。
お話をさせていただいて、
こんな遠くに、私の店に理解をもって接してくださるお客様がいらっやるんだ~
こんな遠くに、日本文化の尊さを絶賛される日本人がいるんだ~
とても嬉しかったです。
恥ずかしい話ですが、私の声が震えた瞬間がありまして涙が目の中に溢れました。
これまで続けてきたことは間違いではなかったと、勇気づけられるもので、小さな、小さなかんざしが立ちはだかる壁に光を開けてくださった、そんな出逢いだったかもしれません。
心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
受け賜った用件は、間違いが起きないようにしてお届けしたいと思っていますので、どうかご安心ください。
今日も記事が長くなってしまいましたが、世の中は明日から5連休の方が多いようで羨ましく思います。
店は浴衣商戦の段取りが終わるまで、もう少し、もう少しと口ずさみながら頑張ってみたいと思っているところです。
それではこれにて・・・
お休みなさい。