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今日も暑い日になりました。
会の二日目は昨日と様子が違い、お客様が少なくてガッカリする時間帯もありましたが、午後2時近くから来客も増え始め賑わいをみせていたのではないでしょうか。
嬉しい話題もあり、少し触れたいと思いますが、その前に、注文を入れていた秋物の帯が昨日店に届いたもので、ひと足早くご紹介させていただきたいと思います。
その商品がこちらです。
菊の模様ですが、構図といい、菊の躍動感といい実に見事な作品で、一目ぼれした商品なんですね~
この作品は地元産地である加賀友禅の技術保存会会員である柿本一郎氏が描かれたものです。
私が惚れこんだいくつかの点をここで述べさせていただきます。
まずは染め帯の地色です。
違いが比較できるよう左上に黒地の染め帯を添えてみましたが、柿本一郎氏は下地を濃い墨色系で染めてから、その上にもう一度墨色系の色を染め、深みのあるグレーを表現しています。
二度引き染めをすることで地色に奥行きが出て、濃い地なのに上品さと柔らかさがあります。
次にお太鼓柄の菊の模様ですが、白い菊が浮き上がる技が秘められています。
ここに柿本一郎氏のこだわりがあるのではないでしょうか。
白の色に変化を付けることで、光と影がここちよく表現され、茎から吸い上げられた水が花びらの隅々まで流れている感じを持ちました。
そして緑の葉は、あくまでも菊の花の引き立て役として、色合いを強くしないよう工夫されています。
何が主役であるかが、ハッキリしているところに友禅作家としてのキャリアを知ることが出来る作品です。
腹の部分はこのような感じで描かれていますが、実に素晴らしい染め帯です。
無地感の小紋や色無地、更には附け下げに合わせても帯が負けることがないでしょう~
担当者の話しのよれば、加賀友禅作家さんの中でも人気のある作家さんゆえに、染め帯をなかなか描いてくれないことを話していました。
何故なら、訪問着や黒留袖、色留袖を描いて欲しいとの依頼が多いからです。
届いたばかりで感動が冷めません。
大事にして、柿本一郎氏の想いを伝えられる店でありたい。
そして大切にしてくださる方の元に嫁がせたいと思っている私です。
この帯を着物にコーディネートしてみたので、こちらの記事も参考にしてみてください。
乱菊の染め帯で秋をコーディネート・そのコーディネート術とは・・・
話しは変わりますが、今日、ブログからのご縁が幾つかありました。
その中のお一人に、お隣の富山県からお越しくださった方がいらっしゃいましてね~
最初は近隣にお住まいの新規のお客様かと思っていたら、会話を重ねている間にネットから何度かお買い物をしていただいたことのあるY様であることが判りましてね~
何度かメールをいただいたり、商品のご注文をいただいたりしている間に、遠い県の方でもないことから、機会があればお会いしてみたいな・・・
そんなことを思っていたこともあって、目の前にいらっしゃる方がY様であることが判った時はとても嬉しくてたまりませんでした。
ご注文をいただいた商品、間違いなくお約束しました期日までに納めさせて頂きます。
どうかご安心ください。
遠い所から車を走らせてお越しいただいたことに心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
私に店には初めてお越しになられる方が沢山いらっしゃいます。
その度ごとに、「お近くの方でいらっしゃいますか・・・」と、お尋ねするようにしていますが、お客様が重なると、そのような余裕もなくなります。
年々増えているネットからのお客様。
それだけに新規のお客様は緊張致します。
明日はどんな日になるでしょう・・・
楽しみにして待ちたいものです。
随分気合を入れて書いてしまいました。
これで終わりに致します。
では、皆さんお休みなさい。