9月30日、空青く朝からとても爽やかな日となりました。
これぞ秋と言える日で、その清々しさは心にまで届いていたのではないでしょうか?
ここしばらく続いた雨で汚れた車を洗車して外回り。
晴れた日の秋というものは実に気持ちのいいもので、別段変わったニッースがあった訳ではありませんが、穏やかに9月最後の日を過ごせたように思っています。
振り返れば一月が風のように通り過ぎた気がします。
一期一会の出逢い、孫たちの成長、馴染みのお客様の溢れる笑顔、どれ一つとっても満たされた時間だったように思えます。
それでも、仕事に目を向ければ厳しさをぬぐい切れませんが、変わらぬ生活を送れていることに感謝しなくてはなりません。
それがとても有り難いです。
少し感傷的になっておりますが、実は今日が決算日でしてね~
考えさせられることが多くありますが、無事にこの日を迎えられたことに喜びと感謝の気持ちでいっぱいになっています。
常連さんのお客様にお届け物を持って行ったときのことです。
「お茶でも飲んでいったら・・・」
かつてはそのお客様は着物に夢中になっていらっしゃって、数多くの着物や帯を準備してくださっていたのですが、妻が亡くなった頃から着物熱も冷め始め、最近は暖簾や和雑貨などの手軽な品を求めに、月に一二度店に寄ってくださるお得意さまです。
お茶のお誘いをいただき、お抹茶でおもてなしをいただいたのですが、十数年前の初めての出逢いの話になりましてね~
そんな話から、
「移り行く時代の中で変な噂を耳にすることもなく、子どもたちを立派に育て、よく頑張って来たね~・・・。」
とても嬉しい言葉をいただくことができ、お客様の優しさに心が響くものがありました。
お客様との出逢いが着物で、着物との繋がりから深いお付き合いをさせていただくようになったのですが、得てして、着物熱が冷めると縁遠くなるのが常です。
なのにそのお客様は、私たち家族の成長を見守るかのように変わらず店に寄ってくださいます。
本当に有り難いお客様です。
そのことを自分に問いかけたとき、この店はそんな優しいお客様方に支えられて今日まで歩んでこられたのでしょう。
亡き妻が私を信じてくれていたように、私の店との出逢いがあった良かったと思っていただけるような関係を築いて行かなくてはなりません。
仮に、きもの熱が治まって縁遠くなったとしても、心が通いあった時間は幸せな時だったと・・・
それは経営者の理想論なのかもしれないが、一人でも多くおとぎ話のような関係を持つことができたとしたら、労を尽くしてきた価値を生み出すことができるのではないでしょうか?
お客様に育てていただいた店は、いまだに右往左往しておりますが、温かな目が私の財産になっていることだけは確かです。
心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
湿っぽい記事の書き出しになってしまいましたが、秋といえば食欲の秋でもあり文化の秋でもあります。
週末にもなれば、何処彼処で秋にちなんだイベントが繰り広げられていて、着物愛好家にとっては着物を着る機会に恵まれる時です。
そのような時の装いとして、牛首紬に染められた小紋が最適かと思って、おしゃれな帯でコーディネートしてみました。
秋の色合いの着物と楽器柄がチラリと見える帯の組み合わせ、とっても素敵でしょ・・・
目にした人は「ジャズコンサートでも見に行くのかしら・・・おしゃれだわ~」なんて、振り返るのではないでしょうか?
そんなことを言っているのは私だけかもしれませんが、おしゃれが楽しめる装いです。
私はこの秋を紬のおしゃれにこだわってみたいと考え、神無月の会に信州紬を特集しますが、個人的に紬の着物とおしゃれな帯の組み合わせが大好きなんですね~
しかし、紬を愛する人がどれだけいるのかを考えたとき、そんなに多くいるとは思いにくいものがあります。
それでも、新しい市場を探る意味でも取り上げてみたいと思っています。
神無月の会は月が替わる10月21日(金)~24日(月)までの4日間です。
紬の着物がどのようなものなのか、また、紬のおしゃれを楽しむ帯や帯〆帯揚げのコーディネートを楽しむ意味合いも含め多くの人に見ていただきたいんですね~
どうか予定を開けて足をお運びください。
不安が伴うだけに宣伝をしてしまいましたが、いよいよ明日から10月です。
店は新年を迎えるわけですが、信じる道を突き進んで行きたいと思っています。
どうかお母さん、そんな私を遠くから見守っていてください。
月命日のお墓参りができませんでしたが、早々に会いに行くので胸の内を聞いてやってくださいね。
私には意味を持つ9月30日でした。
いろんなことを書きましたが、これで今日という日を閉じるこことします。
ては、お休みなさい。