涙市の後始末にも気合がいるものですが、どうにか午後4時頃に元の売り場に戻すことができました。
これで障害なく夜の着付け教室ができそうです。
後はご注文をいただいた品々を優先順位を付けてお仕立ての段取りを組むことで、それを終えてから8月の店作りを考えなくてはなりません。
その前に、長女から「涙市」の反省会をしたらどうだろうかとの提案があったので、みんなの意見も聞いてみたいと思っているところです。
そして、店頭の「涙市」の看板が外されて、「着物・長襦袢の丸洗い承ります」の看板に変わりました。
常日頃、着物のお手入れを積極的に呼びかけておりますが、暑さが増している時期の着物着用は「汗」が付着するだけに、シミがなくても汗取りを済ませておくことが必要です。
なぜなら、汗がしみ込んだ状態で片づけると着物や長襦袢を変色させる恐れがあるからですが、着物を着慣れない人にとっては意外と無頓着なところがあり、着物の販売だけでなく着物のお手入れもしていることを地域の方々に知っていただくためのものです。
そこで少しだけ、この件に関したことを記事にしてみたいと思います。
お客様からクリーニング屋さんと私の店との着物のお手入れの違いを尋ねられますが、クリーニング屋さんに勤めたことがないものでよく判りません。
ただ一つ言えることは、持ち込まれた着物や長襦袢の状態を見て、着物の専門家として適切な診断とアドバイスを目の前のお話ができることです。
この点が取次店のクリーニング店との違いではないかと思っています。
着物のお手入れもコストがかかりますが、浴衣であっても気軽にご相談をいただけると嬉しく思えるものがあります。
話は替わりますが、この週末に金沢市内にて恒例となる花火大会が開催されますが、今年はどういう訳か浴衣関係の相談が少なくて、頭をかしげているところです。
こんなに静かな夏は東日本震災以来で、浴衣を着る人が少なくなっているのか、それとも量販店が扱っているリーズナブルな既製品浴衣で事を済ませているか、浴衣ファンの動きが掴めません。
そのことを仕入れ先に振ると、全国的に花火大会が少なくなっていて、浴衣を着る機会が失われていることも考えられるそうです。
そういえば、金沢市内でも大きな花火大会が一件見送られましたが、その影響もあるのかもしれません。
浴衣であっても、夏祭りや花火大会のような「事」があるから和装で出かけてみたいと思うので、着物を支度してから、自らが「事」を考える人は少ないのではないでしょうか?
社会や個人の行事に支えられている受け身の業種になっていますが、浴衣需要の見込みが違ってしまって、お盆明けまで浴衣関連商品は「涙市価格」を継続することとしました。
何をしても筋書き通りに運ばないのが商売で、積み上げた経験が知恵を生み出すものですが、打ち出の小槌も小さくなってしまって、着物愛好家の動きを読み取れなくなっているようです。
この先が思いやられそうですが、あまり難しく考えないで、心に響く商品を取り上げていくことは、生き方として間違いではないように思えるのですが・・・
論点が噛み合わずに記事を閉じることとなりましたが、今日はこれで終わりに致します。
それではこれにて・・・
お休みなさい。