毎月店に寄ってくれていた京都の仕入れ先も今回のコロナで出張を控えていましたが、秋商戦を前にして久しぶりに店に寄ってくれました。
4か月振りではないかと思いますが、催事などの中止等もあり着物業界の様子が変わってしまっていて、商い高が激減しているとか・・・
この状態が長く続いたなら、耐えきれずに倒れる会社が現れるのではないか。
この先、厳しい状況に追い込まれることを話していましたが、コロナ禍の中でどう動くかが問われている気が致します。
今朝のワイドショーで、出演されていたコメンテイターが個人消費が極端の落ち込んでいて、生活必需品でない商品を扱っている先は、”ときめく”商品を提案が消費を引き上げる鍵になることを指摘されていましたが、その考え方を聞いていて、まさに和装業界に足りないのは、”ときめく”商品であったり心を豊かにするお客様との関係性がコロナ禍で委縮しているのではないかと思えてなりません。
コロナ禍の中で身を守ることは大切なことです。
しかし、仕事はそのことが優先してはならないのかもしれません。
秋商戦に向けて「ときめく」提案をどのような形でお届けできるのかを考えて行かなくてはならないし、創意工夫が求められている気が致します。
経営はつまずかない防御を頭に置いて舵取りをしなくてはなりませんが、そのことばかり気にしていては、仕事が面白く思えないだろうし、着物ファンも離れて行くのではないでしょうか?
難しいかじ取りが求まられていますが、ときめく店づくりがどうしたらできるのかを真剣に考えて、仕入れ先と向き合って行くことが明暗を分ける鍵になることでしょう。
なのでコロナに負けることがあってはならないのです。
この着物は和楽器を描いた訪問着になります。
楽器柄といえばピアノ柄であったりヴァイオリン柄が思い浮かぶかと思いますが、日本の伝統を重んじた楽器柄って見かけることが少ないのかも・・・
古典柄といえるもので、フォーマル着として見事に活かした珍しい訪問着と言えるでしょう。
趣味性の高い着物で侘び寂びを感じていただけるところがあるのではないでしょうか?
限られた人のために作られた着物といえるのかもしれませんが、和文化に浸しむ方にとっては魅力的な着物ではないでしょうか?
こうして店内では楽器柄や音符柄の和装品を紹介させていただいていますが、お客様の反応が鈍くて的外れの提案をしている気がしてなりません。
それでも紹介することに意味があると思っていて、私の仕事の役割だと考えています。
会期は残り二日間となりましたが、どうしたら着物ファンの心を動かすことができるのかをいろんな角度から考えて行きながら、私の店でしかできないことをもっともっと追及し、ときめく提案をお届けできればと思っているところです。
それでは、今日はこれにて・・・
お休みなさい。