今回の加賀友禅きもの展において、加賀染め足袋の開発にとてもお世話になった加賀友禅作家「松任いち」先生を本日と明日の両日お招きをして加賀友禅の彩色加工を見ていただく場を設けました。
その目的とするところは、加賀友禅作家さんのお仕事を目の前で見ていただいて、加賀友禅に対する理解を深めていただけないかと思うところと、松任先生の加賀友禅に向ける情熱と人柄みたいなものが少しでも分かっていただける機会になればと、店に来ていただくことにしたのです。
ところが、松任先生にとんだハプニングが・・・
松任先生はこの店から車で30分くらいかかるところにお住まいで、午前10時前に店に着くように車を運転していたときに、緊急車両が近づいていることに気づき脇によって車を停止。
その際に後続車が脇見をしていたみたいで、松任先生の車に追突したみたいなんですね~
その連絡を聞いてビックリ仰天。
幸いにも大きな怪我では無かったようですが、事故処理が終ってから、一旦店に来ていただいて、その足で近くの整形外科へ向っていただくことに・・・
そして店に戻っていらっしゃったのはお昼頃だったかもしれません。
お越しになったお客様には事情を説明させていただいて、加賀友禅の彩色加工の準備が整ったのは午後1時頃だったように思います。
私も気が動転していて、加えて展示会中でもあり対応しなければならないことが沢山あって、ジタバタしていた一日となってしまいました。
松任先生は、振袖の袖の部分をお持ちになって、ここに彩色加工をする段取りでいてくれたようです。
彩色をするための染料も準備されていましたが、すべて一日で描き上げる訳ではないのので、色合や濃度とかの調整が難しいのではないかと考えてしまいます。
そして松任先生の彩色加工が始まりました。
こんな感じで目の前で彩色加工をご覧になれますし、加賀友禅のことで何か質問すると、丁寧に解説をしてくれて人間味のある先生です。
そのことを裏付ける出来事がありました。
お客様と接客中に、お相手ができないお客様を松任先生が和雑貨コナーで接客をされていましてね~
しばらくして、お客様がお選びになった和柄Tシャツに彩色加工をするから、コピー用紙を一枚欲しいと言って言い寄ってきましてね~
何を始めるのかと思ったら、彩色加工をされる台にTシャツを置いて染料を作り始めるんですね~
店内のいらっしゃっていたお客様は予期せぬ出来事に視線が集まり、その様子を目にしたいと人が囲みましてね~
その変わりゆく様子を見なががら、私も描いて欲しいとのリクエストが続出。
同じTシャツの在庫が無いことを伝えると、どうして在庫してしていないのかとお叱りの言葉があったり、オンリーワンTシャツの解説を加えるお客様のいて、とっても和やかな雰囲気に変わったんですね~
この後に店の店のスタップが黒地の和柄Tシャツを手にして、松任先生に彩色加工をお願いしていましたが、お客様から、これを企画にすれば良かったのではいかと言われたりして、松任先生から思ってもいなかったハプニングを二つもいただくこととなって、このことが切っ掛けで、心を落ち着かせることができました。
松任先生に感謝しかありません。
ありがとうございました。
松任先生がお帰りになられてから、明日もお元気なお顔が拝見できることを期待しながらも、首や肩の状態が悪くなっていないかを案じる私でした。
ではこれにて・・・
お休みなさい。