【この道50年の店主の呟き】
冬の嵐が上空に迫っていて明日くらいから気温が氷点下になるとのこと。
積雪もありそうで、来客を望むことが難しそうな気配になってまいりました。
北陸の冬に起きる大自然の営みとなれば割り切るしかなく、雪すかしに明け暮れることとなりそうですが、空中戦は他にもあって、令和5年になってから、県外から電話やネットでのきもの相談が多く寄せられていましてね~
一つ一つ、出来ることからお客様のご要望にお応えしておりますが、中には模様の図案を書いて、お客様と打ち合わせをしながら着物を作らなければならないような難しい相談もあり、なんとかしたいという想いでいるところです。
今日も数件の方と連絡を取り合っていましたが、どちら様も優しさが伝わってまいりまして、嬉しく思っている次第です。
その中のお一人にお振り袖の見立て相談を受けていましてね~
相談者は関西の方でいらっしゃって、呉服店を何件か見て歩いてようですが、満足できる振袖との出会いがなくて、ネットから加賀友禅振袖を見て当店に相談をいただくこととなった次第です。
お母様とは電話でお話を聞かせていただいていて、古典柄で優しい色合の振袖を準備したいとのことですが、ここに予算というものが入ってくるので、難しい見立てと言えるでしょう。
たまたま市内の問屋さんが展示会を開催していまして、心に留まった振袖がありました。
【振袖の見立てをする前のルーティーン】
それがこちらの振袖です。
綺麗な水色に古典柄をあしらった振袖だと考えていますが、このような色柄をどのように捉えられるのかを確認したくて、ここにアップさせていただきました。
これは着物の見立てをする前に、お客様がどのような感性を持っていらっしゃるのかを確認するためのもので、このようなやりとりを重ねることで、お客様と店との距離が近くなり、ピンボケだったものが次第に焦点が合い始まるようになるんですね~
とはいえ、振袖の場合はきものから始まって合わせる商品が多くあり、ここに予算が入ってくると、ご紹介できる品が制限されたりするんですね~
ここが見立ての一番難しい所で、私を悩ませる大きな要因と言えるのかもしれません。
高価な物だけに商談がまとまらないケースもありますが、そのことを頭に置いてトータルコーディネートができたときは、最高の喜びがあります。
現在数件のお見立てをさせていただく予定でいますが、プロ意識を持ってお客様と向き合うつもりでいます。
さて、どうなることでしょう。
どうであれ、毎日緊張感を持って仕事が出来るのは幸せなことで、相談者には特に感謝したいと思っています。
ではこれにて・・・
お休みなさい。