今月24日より古ちりめんの木目込み雛人形展を1月31日まで開催させていただきますが、本日、本日木目込み雛人形を作っているメーカーさんからの協賛品のお雛さんが届きました。
北陸の雪事情を考えて早めの段取りを考えてくれたのかと思っていますが、大きな荷物であることから、早速、店の奥をかたづけて、お雛さんが紹介できる特設会場の準備をさせていただくことに・・・
そして夕刻に見応えのある癒やしの空間を作ることが出来ました。
【雛人形展の特設会場】
その会場がこちらになります。
この会場に28体の雛人形と押絵屏風が5点、そしてのれんやタペストリーが7点お披露目できるまでになり、これまでとまったく違った風景に癒やされております。
店が採り上げているお雛さんは親王飾りと言いまして、男雛と女雛が一対となる木目込み人形で、着せ付けされた衣裳は古い着物生地を使っているので、金襴の華やかさはありませんが、どれも心に染み渡る優しさがあるのではないかと思っています。
この古布を使った木目込み人形を20年以上前から取り扱っていまして、中でも雛人形は最も人気が高くて、毎年この時期に特集を組んでいますが、コロナ禍の間は大きな催事を控えていたこともありまして、久し振りの「雛人形展」となるものです。
【上巳(しょうし)の節句とは】
歴史を紐解くと、三月三日は「上巳(しょうし)の節句」といいまして、女の子の成長を祝って雛人形を飾る行事となります。
一年の中で節目となる日をを節句といいます。
伝統的な年中行事行う暦上の節目を指し、縁起がよいとされる奇数が重なる「五節句」は
・人日(しんじつ) ⇒ 一月七日
・上巳(じょうし) ⇒ 三月三日
・端午(たんご) ⇒ 五月五日
・七夕(たなばた) ⇒ 七月七日
・重陽(ちょうよう) ⇒ 九月九日 で、特に重要視され、穢れを祓う行事が行われてきました。
江戸時代に入ると、幕府によって五節句はお祝いの日として公に定められましたが、明治時代になって廃止されます。
しかしその後、重要な節目の行事として次第に定着し、現在に受け継がれています。
三月三日の上巳は、もともと三月の巳(み)の日を指します。
この時期に、桃の花が咲くことから、「上巳の節句」は「桃の節句」とも呼ばれてきました。
【流し雛の起源】
中国では上巳の日は、忌日(おもび)とされ、不浄・邪気・穢れなどが襲ってくる日といわれてみました。
そうした災害を避けるため、中国では川で身を清める禊(みそぎ)の習慣があり、これが日本に伝わってきたとされています。
その後、紙で作った形代(かたしろ)と呼ばれる人形(ひとがた)で体をなでて穢れを落とし、川に人形を流して厄災を祓う「流し雛」という風習が定着していきました。
現在でもこの風習が残っている地域があります。
【雛祭り】
「雛祭り」は「流し雛」と平安時代の貴族階級の子女が人形で遊ぶ「ひいな遊び」という、ままごとに近い人形遊びが起源とされています。
室町時代には、端午は男児の節句とされ、江戸時代に入ってだんだん庶民に伝わり、次第に三月三日に、女の子のお祝いの儀式として人形を飾るしきたりが定着していったとされています。
【訪れる季節を楽しむお雛さん】
そのような経緯かた女の子の初節句に段飾りのお雛様を用意されるようになりましたが、住宅事情から飾る場所がなかったり、保管するするのに場所を取ることもありまして、年々コンパクトになり、店が採り上げている親王飾りは小さなスパースでも飾れることから、初節句のお雛様としても人気が高くなっています。
加えて最近の傾向としては、奥様ご自身のお雛様としてお求めになる形も増えていまして、小さなお雛様を玄関先の飾って訪れる季節を楽しまれる方も少なくありません。
画像にある「豆市松」は、そのようなニーズにお応えすることができる古布の木目込み人形で、お値段は税込み価格¥36,300となるものです。
お客様には1月24日からの開催であることを伝えておりますが、準備が整ったことでもあり明日からご覧いただけます。
私の知る限りでは、古ちりめんを使った木目込み人形のお雛様は、ここのメーカーしかないと思っているので、お時間が許すようであれば是非覗いて見てください。
ちなみにオンラインショップでもお雛様をお求めいただけるので、遠方の方はオンラインショップも覗いてみてください
長い記事となりましたが、最後までお付き合いをいただきまして心より感謝します。
石川県の人たちは能登半島地震で気持が沈んでいるかと思いますが、店の雛人形を見て心を豊かにされてみてください。
ではこれにて・・・
お休みなさい。