6日間の涙市が本日をもって終了致しました。
最終日となった今日は平日の営業と変わりない状態でしたが、月末とあって仕入れ先が5件も店に寄ってくれました、その対応に忙しくしていました。
一方で今日も県外からの商品の問い合わせが数件ありまして、今回の涙市は県外の方に助けられた感があります。
振り返ると、そのことがとても印象に残りますが、お選びいただいた商品がすべてカジュアルな商品だったことを考えると、この日本にはきものをおしゃれに着こなしたいと思っている方が沢山いらっしゃることに気づかされています。
それは小さな商圏で呉服店を続けていくことが難しくなっていることを意味していて、日本のきもの専門店としての店作りが求められているといっても過言ではないかもしれません。
しかし全体としては喜べる結果とは言えず、馴染みのお客様が少なかったことが反省点として残るものでした。
特に北陸地区はフォーマルのきものが強い土地柄で、長引くコロナ禍の中でフォーマル着の動きが止まっていることと関係しているのかもしれません。
安易に決めつけることはできませんが、少なくともお洒落にこだわる方はお住まいの県を越えてネットで敵品を探し続けていることだけは確かなようです。
店に来ていた仕入先が口を揃えてこんな話をしていました。
地域の家業店と言えるきもの専門店さんは何処も元気を失っていると・・・
夏場とあって、きもの需要が落ち込む時期でもあり、仕方のないところがありますが、だからといって秋を待っているだけでは、きもの愛好家はネットや県外の元気のある店で買い物を済ましてしまいます。
ネットの普及はこれまでのお客様との関係性を大きく変えていて、その変化に対応できなくなっているのがきもの業界と言えるのかもしれません。
今回の涙市はそのことを教えてくれた会でした。
そして現実に目を向ければ、こんな店でもできることがまだまだあるはずです。
何か新しいことをしてみようと思うと、心や体を動かすエネルギーは半端なく必要となりますが、そこに新しい出会いをいただけたとしたら、その喜びは何倍も大きく、失われていた自信を取り戻す機会に繋がるに違いありません。
そう、浮いたり沈んだりを繰り返し、それでも諦めないでいられる夢を持つことが大切かと思っています。
今後の課題としては、オンラインショップにお洒落な和装品をこの店の切り口でアップしていくことかと考えています。
まだまだ道は遠いですが、そのことを目標に走り続けたいと思っている私です。
こちらのコーディネートは夏物の絽の雪の結晶柄を絽の帯地にあざみ柄を染めた帯でコーディネートしたものです。
雪の結晶柄は夏物として見た目の涼しさを強調するところがあり、通年前から夏物に使われる図案になっています。
色合が大人ピンクとあって、寒色のブルーグレー地のあざみ柄の染帯で装いのバランスを整えてみました。
ここに夏物の白っぽい帯〆帯揚の色が入ると、見た目の涼しさは格段と変わるのではないかと思っております。
そして明日は展示会の後始末で一日が潰れそうですが、緊張が続いた仕事から解き放されて今はホッとしているところです。
ではこれにて・・・
お休みなさい。