着物需要の低下と共に作り手側も受注生産というスタンスに変わり始めていて、夏物に至ってはその考え方が色濃く出ていて、需要期に入るとお客様からの相談に対応しきれなくなっているのが現在の状況です。
一方でお手頃感のある商品は量産することでコストを下げることができるから、見込み生産をして、市場に物流を流しているのではないかと考えられますが、店の取引先ではそのような仕入先がなくて品質にこだわる先ばかり。
きもの専門店を目指すのであれば、目利きと勘を働かせて商品を仕入れ、店の特徴を図ることはあるべき姿かと思っています。
しかし資本力が乏しいだけに、店の品揃えには皆さんが思っている以上に気を遣います。
今日も注文を入れた夏物が店に届いきました。
それは仕入れ先で見分けた夏草履で、草履台と鼻緒をセレクトした品がすげ上がってきたのです。
この夏草履も、こだわりのあるお客様が年々少なくなっていて、用意することにためらいがありましたが、特徴のある夏草履が多く作られていないだけに準備してみました。
今日はその夏草履を紹介させていただきましょう。
用意したのはこの画像にある2点。
感じいいでしょ・・・
この草履、鼻緒がおしゃれだと思いませんか?
麻を黒に染めてから白で水玉の刺繍を加えた品で、この鼻緒に一目ぼれしてしまいました。
草履台をパナマにしようかと思ったのですが、販売価格が随分お高くつくもので、メッシュを編み込む台ですげてみました。
夏附下や小紋、夏お召などにも合わせていただけるものだと考えています。
大人のセンスを秘めた上品さがあり、カッコいい夏草履です。
販売価格は3万円を超える品ですが、いくらかでも買いやすいお値段で提供できればと考え、本体価格¥28,000にて店頭に出したいと思っております。
そしてもう一点は、絽縮緬の水色の鼻緒を選んでみました。
草履台は絽目のように織られた白を天に使い、横巻きは白の革を使用しております。
清潔感と涼し気な雰囲気があって素敵でしょ・・・
夏のフォーマル着に合わせていただけたらお似合いかと思いますが、夏小紋や白っぽい明石ちぢみなどにも合わせていただかるのではないでしょうか。
お上品な夏草履です。
こちらはLサイズになり、お値段もお買い求めしやすいプライスになればと考え、先の草履と同じ、本体価格¥28,000にさせていただきました。
価値ある夏草履だと思いますよ・・・
オンラインショップにも掲載していますのでお早めに…
そして、自己満足の世界になりますが、お茶会やお食事会の席などにもで草履を脱がれた際に、「鼻緒どめ」というものを使ってみてはいかがでしょう。
これは猫を刺繍した鼻緒どめです。
こちらはプードルの「鼻緒どめ」。
どちらも手刺繍されたもので,本体価格¥1,500品ですが、遊び心があった楽しいと思われませんか?
それに履物の間違防止にもなり、これを目にされた方は、和装のセンスの良さと面白さを感じることでしょう。
ここでは猫と犬柄を使いましたが古典柄もあるので参考にされてみて下さい。
さ~、この草履でどこにお出かけしましょう・・・
そんな気持ちを運んでくれる夏草履でおしゃれを楽しんでみてください。
たかが夏草履。でも私にはされど夏草履。
大げさなことを書いていますが、いつも商品を選ぶときには店の娘のような想いを持ってセレクトしているですよ。
いくらかでもご理解いただけたら嬉しく思います。
それではこれにて・・・
お休みなさい。